泉福寺洞穴‐世界最古の土器が出土
世界最古の土器「豆粒紋土器」が出土した佐世保市泉福寺洞穴遺跡に行ってきました。周りは宅地開発されていますが、この周辺だけは緑に囲まれています。
この遺跡は昭和44年に発見され、翌45年から54年にかけて調査されています。旧石器時代から縄文時代、弥生時代以降の文化層が確認されています。
この遺跡の特徴は、細石器を伴う4段階の土器文化が発見されたこと。その中で一番古いのが豆粒紋土器で、科学的な年代測定で12,000年前と出ています。ちなみにそれまでは、福井洞穴の調査結果から細石器を伴う土器文化は2段階と考えられていました。
古い順に並べると
1.ナイフ形石器文化
2.細石器文化
3.細石器+豆粒紋土器文化
4.細石器+隆線紋土器文化
5.細石器+爪形紋土器文化
6.細石器+押引紋土器文化
7.土器文化
こんな感じ。大まかに、1~2が旧石器時代、3~7が縄文時代、その内6までが縄文時代草創期と考えていいようです。
入口から徒歩で300m程の場所に、その洞穴はありました。駐車場が無いので、公共機関を利用しましょう。左の写真、カーブミラー脇の細い歩道を入ると、広場に出ます。歩道が広ければ、駐車場にできそうな場所です。そこから右の写真にある階段を登っていくと目的地です。
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